最高情報責任者(CIO)の使命は、システムが滞りなく機能するようにすることです。ユーザーが中断なく業務を進められる平穏な日は喜ばしい成果であり、ユーザーが気付く時はおそらく何か問題が起こっています。
当社は承知しています、CIOが組織内で最もミッションクリティカルな課題を担っていることを。セキュリティの責任者は堅牢な安全対策を期待し、ユーザーはプライバシーを侵害されないよう望んでいます。営業チームは新たな場所にオフィスを次々開設し、新入社員を内部アプリケーションにすばやく接続する必要があります。予算責任もあり、積み増しても積み増してもポイントソリューションの値上がりに追い付きません。加えて、組織がリモートやハイブリッドといった新しい勤務モデルへ移行するのをサポートしなければなりません。つまり、アプリケーションやインフラストラクチャを今までにないペースで最新化していかなければならないのです。
本日から、皆さんと皆さんのチームが日々の業務で成し遂げておられる成果を称えるCIO Weekが始まります。当社は今週、皆さんがユーザーや管理者の体験を改善しながら使命を達成し続けるのに役立つ機能、導入事例、ツールを集めてご紹介します。予算面でお役に立つ内容の発表もあります。
CIO Weekを開催しようと思ったのは、当社が同じ状況を経験してきたからです。当社のセキュリティチームは、Cloudflareの安全を確保するためのツールについては妥協を許しませんでした。一方、会社は成長し、事業所も2か所に止まりませんでした。世界最大級のネットワークを管理するために、世界各地で新しいスタッフを採用したのです。そして、彼らには高速アクセスが必要でした。また、当時は主としてオフィス勤務型の組織でした。現在はオフィス、リモート、ハイブリッドの形態で働く人材を世界中で採用しています。
当社は、CIOが最新組織の未来を形作ると信じています。従業員やサードパーティをクリティカルなアプリケーションに安全に接続することから、会社の機密データをフィッシングその他の悪意ある脅威から保護することまで、CIOは事実上、組織の最も貴重な資産の護り手なのです。当社は今週、CIOがデジタルトランスフォメーションを加速し、従業員の協働と生産性を最大化しながらセキュリティを強化するのに、Cloudflareがどうお役に立つかをご覧に入れます。CIO Weekへようこそ。
誰もがデジタルトランスフォメーションに注目
CIOは、組織のビジネス全体に関わるデジタルトランスフォメーション戦略の責任者であり、主導者であり、推進支援者です。そうした機能横断的な取り組みには、アプリケーションとデータのクラウドへの移行、データ分析や自動化などの分野における新たな能力の開発、成長の原動力となる新しいデジタル製品・サービスの開発などが含まれます。
そうした取り組みの動機は主として高速化ですが、スピードを求めて安全性を犠牲にしてはならないことをCIOは理解しています。しかし、その二つのバランスをとろうとすると、たちまち複雑化しかねません。新技術を重ねるとオーバーヘッドが嵩み、総所有コストが増大する可能性があります。製品の管理に別々のインターフェースや制御プレーンが必要だったり、地域によってやり方が異なったりすると、管理者にとっては面倒です。また、統合性や相互運用性が低いと、サービスが連携して機能するようにするだけでも貴重な時間が無駄になる可能性があります。
Cloudflareでは、新製品構築の際にこうした隠れた課題についてよく考えます。まもなくお話させていただくCloudflareのCIOがよく使うフレーズですが、当社は「接着剤を提供する」ことによってCIOを支援しています。つまり、新しいものを構築する際に、サイロ化された個々の製品を使っていては手に入らないメリットの提供を重視するよう心掛けているのです。今回のイノベーションウィークでは、サービスのネイティブな連携によっていかにより大きな価値を実現できるかを明らかにしていきます。
当社のセキュリティ製品はコンポーザブルで使いやすく設計されており、お客様のデジタル戦略遂行をスピードアップします。ただ、当社が考えるスピードはそれだけではありません。第一に、当社は、世界中どこからのどんなリクエストであっても保護を適用するためにサービスを最適化し、セキュリティがエンドユーザーの邪魔にならないようにしています(実はこの点は当社の自慢で、インターネットでの高速ユーザーエクスペリエンスの実現というテーマに一回のイノベーションウィークを丸々割いているほどです)。第二に、当社は革新のペースが速いことも自負しており、新機能や新サービスを次々に発表して、お客様の現在の問題を解決するだけでなく、将来の問題も解決できるよう事前予防的な計画づくりをお手伝いしています。
SASEとZero TrustとCIO
多くの組織でますます重要になっているデジタルトランスフォメーション目標が、ネットワークとセキュリティの改良です。アプリケーション、ユーザー、データが企業の境界壁の外へ移行するにつれて、従来の「城と堀」モデルのツールはもはや合理的とはいえなくなっています。
それらに代わって注目を集めているのがSASE(セキュアアクセスサービスエッジ)のような最新アーキテクチャで、ネットワーキングとセキュリティの制御をすべてクラウド上の単一制御プレーンに統合することが推奨されています。統合を進める組織では、現代ワークフォースの運営に必要な広範な可視性ときめ細かな制御を実現するベストプラクティスと原則として、Zero Trustを導入しています。
SASEやZero Trustといった概念はまだ説明が必要な場合もありますが、そのメリットは本物です。CIOの方々が、当社のSASEプラットフォームCloudflare Oneで、ビジネス上のメリットを実現し始めています。お客様がCloudflareでSASEとZero Trustの導入を開始する際は、従業員を当社のグローバルネットワークに接続して、思い通りにトラフィックとデータを検査し、制御を適用します。トラフィックがオンプレミスからクラウドへ移動中であろうが、あるクラウドから別のクラウドへ移動中であろうが、その中間であろうが、Cloudflareにはトラフィックを保護し高速化する手段があります。
当社は今週、単一ベンダーによるSASEという夢を現実のものとするための新機能と新製品を発表します。
変革の長い道のりを共に歩む
デジタルトランスフォメーションの長期的な課題に取り組み始める前に、それをやり遂げるために必要な人やパートナーで周りを固めることが極めて重要です。
それは、より良いインターネットの構築を支援するという大目標を掲げるCloudflareにとっても同様です。当社は他の業界リーダーと協力し、脆弱インフラのサイバーレディネスを高める重要インフラ防衛プロジェクトや、「より良いインターネットのための」限定特別料金(キー1つあたりわずか$10)でセキュリティキーを提供するYubicoとのパートナーシップなどの取り組みを通じて、CIOを支援しています。
このような協力精神の表れは、この種の特化型イニシアチブだけではありません。Cloudflareは近年、アライアンス、チャンネルパートナー(システムインテグレーター、顧問・コンサルティング会社など)、技術パートナーからなる独自のエコシステムに投資し、お客様がそれぞれご自分に合った方法でデジタルトランスフォメーションを進められるよう選択肢を用意してきました。特に、Cloudflare Oneプラットフォームを使ったSASEとZero Trustの長期的ユースケースで、お客様とパートナーのコラボレーションが増えてきています。
当社は今週、Cloudflare OneプラットフォームのサービスとMicrosoftなど主要パートナーとの緊密な統合を活用したZero Trust戦略遂行の機会など、戦略的パートナーシップについてさらなる情報を提供する予定です。
パートナーの専門技能と、Cloudflareのネットワーク規模とシンプルさで、CIOが各自のペースでセキュリティを最新化できるよう支援します。
Cloudflareはニュートラルなスーパークラウド制御プレーン
CIOがマルチクラウド戦略を考える際は、アプリケーション中心になる傾向があります。マルチクラウド戦略では、アプリケーションの移行を慎重に計画し、効率、規模、配信速度の目標がクラウドで確実に達せられるようにします。
しかし、見落とされがちなのは、一つのクラウドから別のクラウドへ、あるいはオンプレミスのデータセンターからクラウドプロバイダーの別ネットワークへすばやく接続するのに欠かせない高速接続の手段です。アプリケーションの高速化が主眼とはいえ、グローバルエンドポイントと、整合性と組み立て可能性を備えたIDニュートラルなネットワークファブリックを持つことも、同じくらい重要なのです。
当社は今週、Cloudflareならどこからでも、どこへでも接続できることをお見せしたいと思っています。リクエストの送信元や送信先が、他のクラウドプロバイダーであろうがIoTデバイスであろうが、難しい地域にあろうが、Cloudflareはグローバルな制御プレーンでお客様のビジネスを安全に保ち、高速通信を維持します。
Cloudflareはニュートラルなスーパークラウド制御プレーンであると、当社は自負しています。当社のプラットフォームが複数のクラウドプロバイダーとシームレスに連携するように構築されていて、クラウドインフラストラクチャの管理が容易かつ安全に行えることを、今週ご覧に入れます。
CloudflareのCIOから歓迎のご挨拶
新しい人材管理アプリの接続性レビュー、予算計画の更新、パートナーとの相互運用性同期、セキュリティアップグレードレポート、採用活動レビュー委員会、ハイブリッド接続ワークショップなどなど、やるべきことが山積しています。
しかも、それがすべて月曜午前中の仕事...。皆さんにも似たような経験がおありでしょう?
CloudflareのCIOの座には課題が付き物です。その多くは、皆さんも経験されているものです。急速に進化する現在のデジタル世界で先頭を行こうとすれば、浮き沈みもプレッシャーもあり、私もそれを身をもって体験してきました。そんな中、私をいつも奮い立たせてくれたのは、Cloudflareがこだわってきた革新のスピードと、それにより提供してきたメリットです。
今週のエキサイティングな発表と新製品機能が待ち切れないと私が言えば、それは嘘になるでしょう。それは、実は私のチームがその多くを初期バージョンから使っているからです。
この会社のCIOになって素晴らしいと思ったことの一つで、お客様の組織でも取り入れていただくよう願っていることは、何でもまず試してみることです。Cloudflareでは、お客様のネットワーク、セキュリティ、データを当社にお任せくださいと言う前に、まず自社でテストしています。CloudflareでCloudflareを保護することが当社の文化に深く根付いており、同じCIOの立場にある皆さんもこの姿勢を全社的に取り入れられることをお勧めします。
何も私の言葉を鵜呑みにすることはありません。今週、Cloudflareを信頼できるパートナーだと言ってくださるCIOの方々からお聞きください。今週が終わる頃には皆さんにもそう思っていただけるよう願っています。
CIO Weekへようこそ。