ここで、Cloudflare TVが近日開始するというお知らせできることを光栄に思います。1日24時間365日のライブテレビ放送をCloudflareネットワークでグローバルに配信していきます。cloudflare.tvでミニ放送局にアクセスして、放送予定をチェックしてください。
私は、6月8日の月曜日太平洋時間の午後12時(UTC時間 午後7時)から最初のライブ放送として、Chris Young氏と話をします(カレンダーに追加)。Young氏はMcAfee社の一番新しいCEOで、1990年代Cyveillanceのスタートアップを始めとして、AOL、RSA、 VMWare、Cisco、Intelでリーダーとして活躍されるなど、サイバーセキュリティ業界を定義するキャリアを積んでこられました。ぜひアクセスして、当社チームのコンテンツすべてをお楽しみいただきたいと思います。
ここで、「一体なぜCloudflareは、24時間365日のテレビ局を始めるのか」という質問が出てくるのではないでしょうか。
テレビとテックカンファレンスの求心力
私は70年代に生まれ、80年代を子供として過ごし、90年代に入ってキャリアをスタートさせました。この時間のほとんどを通して、背景としてあるのが一緒に見ていたテレビです。ここ数ヶ月で、Cloudflareの共同創設者兼COOのMichelle Zatlynと私は、Children's Television Networkの同じ教育番組『3-2-1 Contac』が好きだったことを知りました。CloudflareのCTOであるJohn Graham-Cummingとは、90年代後半から2000年の初め、TechTVの『Call for Help』や『The Screensavers』といった番組を一緒に見ていました。Cloudflareのチーム全体でいろいろな人と話しましたが、みんな共通のお気に入り番組があり、テクニカルな話題に関するオタク向けの番組について熱く語ってしまいました。
そうした体験を少し共有する場が、最近のテック会議だったと言えるでしょう。テック会議には4つの重要な特色があり、それが人々を会議に呼び戻すと私は考えています。重要度の高い順に、1.興味深い人による基調講演、2.商品と新機能のデモ、3.技術専門家との情報交換、4.ピアとの社会的な交流です。
RSAもCESもありません…他に方法は?
テックカンファレンスには、多くの欠点もあります。誰もが、コンシューマーエレクトロニックショーまたはRSAに行くことに文句を言っていますが、それにはさまざまな理由があります。家族から離れるために大金を費やさなければならないし、ホテルの予約が難しかったり、食べ物はヘルシーでなかったり、牛のように群れになったりするのが嫌だからです。しかし、上述の4つのことは参加し続けるに十分な価値があります。
または…ありました。今のパンデミックを考えると、テックカンファレンスに出席する日まで相当の時間がかかると思われます。そこで、Cloudflareでは、新型コロナウイルスの世界でも最高の特色を再現する方法はないものかと考え始めたわけです。
新型コロナウイルスがすべてを変える
Cloudflareはアジアにもオフィスを構えており、その地域から機器用のハードウェアを調達しています。世界で最初にウイルスがその地域を襲ったため、早期に影響の大きさを認識していました。アジア圏のオフィスにおける労働および出張の方針を早期に調整しました。他にも、当社は影響を受けた地域にある企業に連絡し、誰もが在宅勤務に切り替えている中、まだ仕事ができているか、状況はどうかを確認しました。
複数の企業から得た答えの中で際立っていたのは、お客様にサービスを提供するための新しいアイディアを試すためにチームにさらに権限を与えたというものでした。カンファレンスの前に化粧品会社と交わした会話を覚えています。この企業は、商品のほとんどをお客様と直接対面するスタイルで販売していました。そのため、パンデミック発生からすぐに新しい戦略を考え出すことを余儀なくされました。どうすればいいのかわかっている人は、誰一人としていませんでした。だからこそ、販売チームの全員に、なんでも試すことができるよう権限を与えたのです。「成功できることを証明してくれた試みもありました。このウイルスが完全になくなったとしても、お客様と対面できるイベントに戻るかどうか、まだわかりません」とマーケティング責任者は言っていました。
そこで、当社はカンファレンスや出張を停止させ、グローバルにリモートワークへと切り替えました。Cloudflareのマーケティングチームを率いるJake Andersonの元へ行き、販売·マーケティングチームの全員が様々な試みができるように権限を与える方向に転換するように頼みました。こうしたことは、私のような創設者CEOにとって非常に理にかなっています。しかし、それはJakeのように経験豊富なマーケティングのプロにも大きな恐怖心をもたらしました。
Jakeは深呼吸をして、その戦略の危険性を説明してくれました。チームにいる何百人もの人たちがそれぞれ独自の試みをして、いい結果が出ることもあるかもしれないが、混乱の一途を辿る可能性も十分あるのだと。Jakeは「前の会社はスパム対策の会社でしたよね?」とレトリックな方法で聞いてきました。「チーム全員が大量のメールを送信するのがいいアイディアだと考えた場合のリスクを負う覚悟はあるんですか?」これで、Jakeがマーケティングチームを率いている意味がよくお分かりになると思います。
TVを新しいテックカンファレンスに
それでも、Jakeは失敗にこだわらない人なので、このアイディアを完全に否定はしませんでした。それどころか、チームにいい試みだけじゃなく、ふざけた馬鹿馬鹿しいアイディアも試させる方法があるかどうか、ブレーンストーミングを始めました。しかし、その方法として、失敗の受け皿がある構造とフレームワークが必要でした。こうして、Cloudflare TVの構想が生まれたのです。
歴史を振り返れば、実は、MTVが生まれたのとそれほど変わらない状況です。あれは、実験でした。フォーマットがうまく行くか、分かっている人はいませんでした。初期の司会者は、新しいことを試す余地がたくさん与えられていました。そのうち、信じられないことがたくさん出現しました。その過程で、コミュニティと世代が1つになったのです。
Cloudflare TVのご紹介:実験のためのプラットフォーム
Cloudflareは、テレビネットワークに変わっていく可能性は低いです。しかし、ロックダウンの状況であるにも関わらず、当社チームに新しい試みができて、Cloudflareコミュニティと繋がる場所が提供できて、非常に嬉しいです。Webパフォーマンス、インターネットセキュリティ、エッジコンピューティング、ネットワークの信頼性などのトピックで共通の興味を共有できるコミュニティです。2800万人を超えるCloudflareのお客様にも当社のコミュニティの一員だと考えています。これは2018年のMTVの視聴率の4倍以上です。どうなるかわかりませんよ!
みなさんはどんなことを期待されるのでしょうか。私は、週毎にレギュラー番組をやります。尊敬する起業家やビジネスリーダーを迎えて対談する特集番組のホストする計画があります(カレンダーに追加する)。Cloudflareの共同創設者兼COOのMichelle Zatlynは、「Yes We Can(私たちはできる)」というウイークリーシリーズをすることになっていて、女性起業家にスポットを当てたり、テクノロジーの世界に女性はいないという俗説がウソであることを証明します(カレンダーに追加)。当社のCTOであるJohn Graham-Cunningは、「This Week in Net(今週のネット)」という番組を行います。この番組ではCloudflareのネットワーク全体のトラフィックパターンから面白いと思うトレンドに注目します(カレンダーに追加)。
当社のリサーチチームを率いるNick Sullivanは、暗号学、人工知能、データベースなどの分野でコンピューター科学の研究で活躍する人たちとくつろいだ雰囲気で語り合う予定です(カレンダーに追加)。ソリューションエンジニアチームのChris Scharffは、当社のAlex Trebek(有名クイズ司会者)となって、週一で「Online Team Trivia」に出演します(カレンダーに追加)。販売チームのChaat ButsunturnとCryptoチームのWatson Laddは、お気に入りの技術と料理のレシピを組み合わせた「Cooking with Cloudflare」に出演します(カレンダーに追加)。そして、パートナーシップチームのDan Hollingerは、昔のクイズ番組「Hollywood Squares」のパロディ番組「Silicon Valley Squares」で司会を務めます(カレンダーに追加)。
他にも特別番組を予定しています。今週は、Workersチームの製品マネージャー、Rita Kozlovが新型コロナウイルス対策プログラム「Mask a Hero NY」の舞台裏で活躍する人にインタービューします(カレンダーに追加)。技術サポート運用チームのJunade Aliは、プライバシーを確保するようデザインされたPwned Passwordsについて話します(カレンダーに追加)。そして、製品デザインチームのBethany Sonefeldは、ダークパターン、キリがないフィード、そのほか操作ソフトウェアに関する番組を担当します(カレンダーに追加)。
テック業界の多様な声に耳を傾ける
もともと、Cloudflare TVを先週始める予定でした。しかし米国の黒人コミュニティを標的にした恐ろしい暴力を考慮して、1週間ローンチを遅らせることにしたのです。世界中で平和的なデモが行われていることに刺激を受けましたが、こうしたデモに影響を与えた社会構造的な問題が解決されたとは決して思っていません。まだまだ、やることがたくさんあります。
先週のコースでは、当社のチームにおける多様性の重要性を強調するCloudflare TVのコンテンツを追加しました。多様性のあるチームとは、様々な考え方を持つ人たちが一緒にいることであり、それがより良いインターネットの構築に貢献するという当社のミッションを達成するためのよりクリエイティブでベストなソリューションを見つけることにつながると信じています。Cloudflareの黒人コミュニティAfroflareが自分たちのキャリアパスと経験を話し合うことで、セッションをリードしてくれるのを楽しみにしていますし(カレンダーに追加)、「Spotlight on Latino Excellence」はCloudflareのラテン系チームメンバーにインタービューし(カレンダーに追加)、「Everyon at the Table」では多様性に富んだ考えでその日のトピックを考えていきます(カレンダーに追加)。
企業として、そしてテックコミュニティ全体にさらに多様性をもたらすために多くの仕事が待っています。Cloudflare TVが当社チームや我々が尊敬する他社において圧倒的に数が少ないコミュニティにいる素晴らしいプロフェッショナルを紹介する、1つのフォーラムになると期待しています。月曜日、CHris Young とともにキックオフできることを楽しみにしています(カレンダーに追加)。
Tune in, Geek out(アクセスして、周囲を気にせず、熱く語ろう)
できるだけ多くのコンテンツを双方向にすることを目的としています。お客様やパートナーにインタビューさせていただきます。より多くのライブコンテンツをホストする予定で、番組の司会者は視聴者からお寄せいただいた質問にその場で答えていきます。アクセスすると、Cloudflareを作り上げている製品マネージャーやエンジニアの声が聞けます。質問をすれば、ライブで質問の答えが返ってきます。
混乱もたくさんあることでしょう。テレビ局のプロデューサー経験がある人は誰もいません。初期のMTVは、真っ白な画面でよく失敗していました。制作の質も悪かったです。そして、失敗に終わった試みもありました。運が良くても、そう変わらないでしょう。しかし、本当に運が良ければ、素晴らしいものがそこから生まれてくるかもしれません。MTVの足跡をたどろうとしているのだと、いつもチームに話しています。その中でも一番の成功は、リアリティ番組の「Jersy Shore」だったと。これは決して難しい目標ではありません。
ですから、みなさんにアクセスしていただき、周囲の人がついていけなくても自分たちが好きなことを熱く語り、Cloudflareという企業とそれを築いている社員たちを知っていただき、当社のコミュニティのメンバーだと感じていただきたいと思っています。上手くいったら、誰もRSAカンファレンスに行く必要がなくなるかもしれません。
Cloudflare TVガイドをチェックする:cloudflare.tv/schedule